2008年8月3日日曜日

パリ・ラヴィレット建築大学との合同WS

パリラヴィレット大学との建築ワークショップ、無事終了しました。
今回のお題は住宅。リッチな人に住んでもらうことをきっかけに、衰退した地域に刺激を与えようというテーマでした。
言語は英語。留学生活への腕慣らしには最適。

課題の敷地は、秋葉原の周辺の、静かな界隈です。


敷地調査の後、いくつかの班に分かれましたが、僕の居たグループは五人。
二人が日本人の建築科、二人がパリジェンヌの建築科、そして都市デザインの自分。住宅という難問を協働でまとめあげるのは苦難の道程でした。

建築家というのはオーケストラで言えば指揮者なんだと思います。とりまとめ役。
今回は指揮者五人がかりで一つの住宅をまとめるわけです。舟も山に登る大混乱。
僕自身は別の困難が。普段、1:500や1:1000の図面に慣れているせいで、1:50サイズのディテールに終始する議論に面食らいました。屋根の形とか素材とか。
地区に刺激を与えるというテーマ設定が気になって、コンセプトに気を取られていた自分は議論について行けず。
初日のエスキスでは木っ端みじん。グループに不穏な空気が流れる。

印象に残ったのは、大野先生の一言。
「都市は、プライベートな力がきっかけで形成されて来た。」「建築家は、少なくとも一つの美しい建築を建てることが出来る。」
ブルディエ先生の、学生を鼓舞する話術も圧巻でした。学生に見る間に意欲が湧く。魔法か。

ところで、設計のプロセスでは、日本のライフスタイルがだいぶ話題になりました。マンガ喫茶に着想を得たり、オタクキングが登場したり。
僕らの班は、カプセルホテルの見学に行きました。
特にアポも取らず殴り込みで乗り込みました。「建築の勉強で見学したいんだけど」とか言ったらおそらく嫌な顔をするのではないかなと思っていたのですが、フロントの方はとても親切で嫌な顔一つせず案内していただき、有り難く拝見いたしました。
ここなら泊まってもいい。面と向かったコミュニケーションが大事ですね。
湯島の一角にあります。



成果の一端です。
地階の、石庭に囲まれた風呂。








打ち上げは、秋葉原の課題ということで、メイド喫茶を用意してくださいました。爆笑。
秋葉原でも有名なメイド喫茶らしいです。
30人弱の日本人とフランス人の団体がメイド喫茶に大挙して押し寄せるというのはなかなか圧巻だったのではないかしら。
あと、本当に、「お帰りなさいませ」。

食事も飲み物も値段もインテリアも普通でした。
ただ、背後でメイドさんが客の男性に張り手を食らわせていたのが印象的でした。

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