2009年12月31日木曜日

暮れ

毒にも薬にも。
無害な記事を書こうとすると、更新が滞ることが分かったので、もとより自己満足だから、まずは継続を目指すことにする。


今年は自分の一年を反省するのが、面白い。
外国語を四苦八苦しゃべっていた自分を振り返るのも面白いし、慣習の違う相手を前に意固地に自分を突き通そうと突っ張っていた自分も可笑しい。
体調を崩すのが必ずしも身体的な理由だけでないということが分かったし、心療内科が恐ろしくないところだということも味わった。
大学の授業でフロイト先生とか聞きかじった手前、電気椅子にかけられたらどうしよう(冗談)とか、妄想を繰り広げていたけど、普段の町のお医者さんと大して変わらない。

「具合はどうですか?」
「それは風邪ですね」
「薬出しますので飲んでください」

で終わりだった。
怖がることはないらしい。
薬が果たして効果があるかどうか、分からない。
初めは効くのかどうかも分からなかったし、効くと信じれば、効くような気もする。
ユンケル飲んでも同じかも知れない。
特に病気の間、迷惑をかけた人には謝っておきたいと思うのだけど、個別に連絡すると余計にこじれることもあるだろうから、反省の姿勢だけを表明しておくことにする。
まあ、自分勝手は少年の頃から変わらないから、今もお付き合い頂いている人たちは、心が余程広いのだということは分かっているつもり。


ランラン、すごいなあと思いながら過ごす大晦日でした。
クラシック音楽ってのも本来は扇情的なんだと信じる。
確かにyoutubeでおなじみの顔芸もすごいけど、CDで聴いても、ランランにしか弾けない音が出ているように思うのです。
たぶん建築で言えばTADAO ANDOじゃないか。


みなさん良いお年を。

2009年12月28日月曜日

節目にあたって

お世話になった教授が鬼籍に入った。

要人の死に天気が気を利かせたのか、重工業の排煙の成果か分からないけど、靄が神奈川の夕日をぼかして穏やかだった。


うやむやのうちに、留年が決まった。
夜が明けて、二十五歳になった。

それぞれの関係は薄いのだけど、四半世紀なのか。

2009年11月24日火曜日

モーツァルトのピアノ協奏曲23番


しばらく世間に出ない間に、髪型が変わりました。



モーツァルトの23番のピアノ協奏曲を弦楽四重奏に編曲しました。
5人で演奏できる。
いかがですか。

2009年8月27日木曜日

9月20日(日)

度々なんですけど。
高崎で、発表会に出ます。
いらしてください。
僕はプロコフィエフの三番です。
トップバッターです。

敬老の日を含む連休を、ゴールデンウィークに対してシルバーウィークと呼ぶ、と教わりましたが、本当でしょうか。
連休の始まりに喝を入れるプロコフィエフです。

英雄は地上にも



常にどこか、お祭り気分を醸し出す、お台場。
今は、ヒーローが居るのです。
僕が見に行った時に、ちょうど何やら演出が催されている最中、人々から感嘆の声が上がるに合わせて、こちらの気分も高まるのでした。
終盤の拍手を聞いて、何かこみ上げるものがありました。

会期は今月末までだそうですが、終了後の動向が気になります。
来年は、歩くんじゃないかとか、飛ぶんじゃないかとか。

2009年7月26日日曜日

明治学院大学


TOEICを受けようと思って、はじめて明治学院大学に入った。
かっこいいじゃないか。
校門から続く右手の銀杏の並木がたいそう存在感がある。
洋館やら教会やらが点在している。
都心の一等地なのに。


本館は、内井昭三の設計だと思う。
本部棟の周りの回廊が夏の日差しを遮って、そこにうまい具合にベンチがある。
コンクリートの意匠も楽しい。
白い百日紅の花が涼しい。こんなキャンパスで勉強してみたい。
講義をさぼって中庭でくだらない本を読んだら最高だと思う。


TOEICの結果は、悪くない感触。
高学歴で、留学経験もあります。
誰か、雇ってください。

歌舞伎座で歌舞伎

娯楽も、「地産地消」が「eco」なんじゃないかと思って、歌舞伎を見に行った。
不勉強で、生まれて初めて見た。

築地の歌舞伎座は来年、建替えらしい。
予想図を見たらあんまりだったけど。

演目は、泉鏡花による「天守物語」
「幕見」という嬉しいチケットがあって、千円くらいで一つの演目が見られる。
学割もありがたい。
早く行けば椅子に座れたらしい。
二時間、立ち見だった。
そういえば、ワーグナーの時は四時間立ち見をさせられた。
立ってでも、という貧乏学生に格安で見せてくれることに、感謝。
四階だかの一番後ろで、多少舞台の声が聞き取りにくかったのは、残念だった。
一等席で聞くために、お給料をもらって働くことにする。


今回の歌舞伎は、FFよりはドラクエに近いと思う。
圧倒的な世界観に巻き込まれるというよりは、限られた要素に想像力をかきたてられる感じ。
斜に構えた学生ながら、役者の仕草や節回しはあらがいがたい魅力があって。

インターンで日本に住んでいるパリジェンヌの学生と仲良くお酒が飲めたのは僥倖。
有楽町の赤提灯が好評だった。


ところで、築地には「ぐんまちゃん家」があるのを、ぐんまくんと見つけた。

宮島の鳥居と鹿

写真だけ。
日食が薄曇りの中に見えました。



宮島の鳥居。

謎のスローガン。
合掌について無知だった。


鹿が事務所に来た。

2009年7月17日金曜日

「仕事道楽」



スタジオジブリのプロデューサーの方が書いた本。
しばらくぶりに読み返してみた。

「ネコのバスなんて出してられないですよ、あんなもん出したら文芸作品じゃない」
なんて、宮崎駿ご本人が製作段階で逡巡してたらしい。

こんな面白い本を教えてください。

2009年7月13日月曜日

静かになった

友人が昔、僕のノートパソコンを熱源と称していたように思う。
暖房器具としても使えるらしい。
確かに、低温火傷どころか、ゆで卵ぐらいできるかもしれない。

卒論を書く時に買ったので、今年の夏で3年。
すこし働いてもらうと、すぐにうなりを上げるまでに大胆になった。
冷却ファンの調子が悪いらしい。
よくよく考えれば、物理的に回転しているわけだから、油も欲しかろうしホコリも積もろうというもの。

三周年の感謝をこめて、一念発起、分解して掃除をしてみた。

静かになった。

喜び勇んでブログにしようと思った。
だが無念にも、俳句に託すほか、この静けさを文字で伝える術が思いつかない。

お世話になったサイトの紹介をして、お礼にかえたいと思うのだが、
お礼なのか迷惑なのか。
感謝。

http://mac.ascii24.com/mac/review/portable/2006/03/15/print/661126.html

http://isi.kicks-ass.net:8080/isi/bakilog-2.0/macbook-pro-fan/view

2009年7月8日水曜日

手近な楽しみ

住んでいる場所を人に伝えると、「競馬場の近くでしょ」と必ず言われるんだが実は未だに見たことがない。
品川区に住んで7年目なのに、そういえば落ち着く喫茶店の一つも知らない。
半径2kmくらいで日々穏やかに生活できないものかと思い至った。

手始めに。
しながわ水族館に行ってみた。

展示の始まりは、東京湾の魚たち。
お台場だか川崎だかの、謎のウォーターフロントのハリボテが水槽の背景になっているあたりが水族館の妙なやる気を感じさせる。
泳いでる連中はだいたい銀色やら灰色やらで、全然色気がないのに、かわいい。
「江戸っ魚」というらしい。

ここから始まって熱帯魚やらクラゲやらサメやら、見飽きない手合いがうようよいる。

口がひねくれたやつやら、目つきの悪いやつやら、彼らにどうしても人間を重ねたくなる。
魚の仕草にあわせてセリフをかぶせる、という声優ごっこが楽しめる。

2009年7月6日月曜日

昨日の収穫

昨日は高崎で発表会でした。
一年ぶりの舞台での独奏は、無闇な緊張を強いる。
堂々たる小学生たちに並んで一人震える24歳という図はいまいち頼りない。


曲目は、ラヴェルの「水の戯れ」。
ふつう、ある曲について練習を続けて行くと、旋律やら和音やらが肌に馴染んでくるものですが、この曲は本番までよく分からなかった。
舞台で最後の和音を弾いた時に、もう一回、弾いてもいいなと思ったのが、成果と信じたい。
(ベーゼンドルファーだったので、最低音のAでお茶を濁して書かれたといわれている音をGisで弾くとか、小賢しい道楽もしてみた。)


ひょっこり高校時代の親友が聞きに来てくれました。
これほど嬉しいことは、めったにない。


→7月5日(日)

2009年7月2日木曜日

梅雨の庭木

左下、桃。
左上、杉。
右上、木蓮。
右下の隅っこ、柿の木。

「豊かさとは何か」

「いったい、なぜ、経済大国なのに私たちは豊かではないのだろうか。」
という問いを、いくつかの切り口から分析しています。
社会保障の仕組みは充分に頼れる存在になっているか、
労働時間が長過ぎはしないか、自由時間は足りているか。
住環境は生活を楽しむ上で魅力的な空間か、
などのトピックを、西ドイツと対比しながら、あちこちの資料で説明してくれます。

共同で所有する、という感覚と、何もない時間を楽しむ、という感覚が、今の生活に馴染まないのが問題なのだろうと思います。
老後の不安から現在を犠牲に貯蓄に励む、家に帰っても居場所がないので休日も働く、と、悲観的な生活像が描かれていました。
自由時間の長さと住環境の質は比例関係にあるそうです。
なるほど。

先輩曰く、「お金がもっと欲しいと思っているうちは相対的に貧乏ですよ」とのこと。
時給900円の身の上を思えばあまり悟りも開けないのだが。

同居人のつくった男の手料理に居候の買って来たワインを開けながら、ろうそくに火を灯して
夜風を楽しむのも、欲張りな生き方ではあると思う。



2009年6月28日日曜日

「まぼろしの郊外」

有名な本らしいです。
援助交際の本です。

近代的「国家」を作る過程で必要であった、「良妻賢母」という建前によって成り立っている「ウソ社会」と、
小学校の先生から国家の役職の人々までをお客にとる女子中高生の援助交際の現実とのギャップを、
「ウソ社会」による性の規制が強化されるにつれて、浸透して見えにくくなっている実際の援助交際の形式を辿ることで、あぶり出して行きます。

トピックは援助交際ですが、
「ムラ社会」に、ある日突然、課せられた近代化という使命とそれに伴う「ウソ社会」という建前、その使命が役目を終えた今、建前と現実とのギャップに若年層がどう順応して行ったら良いか、
また、大人たちはどう若者を導きうるのか、
という命題に対して、
「道徳」や「倫理」ではなく、「自己決定権」をキーワードにひとつの道筋を示してくれます。

社会の不条理に悶々としていた少年の頃に読んだら、
すっきり迷いなくその後の人生を歩んだか、
ますます不条理に頭を抱えたか、
さてどっちだったのだろう。

自分より先にあったものを、どう扱うか、は、処世術の大きなテーマだと思うのですが、
清濁をそのままストックとして受け入れて、その上でうまいことやろうよと、
「父親殺しの都市計画」を糾弾した大野先生は、やっぱりすごいなあと尊敬してしまう昨今。


2009年6月26日金曜日

高すぎやしないか

「柏の葉キャンパス駅」まで、つくばエクスプレスで通っている。
一年乗らない間に値下げされてないかな、なんて考えていたけど、滅茶苦茶に高いままだった。


家から秋葉原に出るまでに、
210円(JR)
秋葉原から柏の葉まで、
650円(TX)
さらに駅から大学まで、
160円(バス)
しめて、
1,020円。
しかも、これは片道のお値段だから、一回毎に買うとすると、一日往復二千円。


さらに計算すると。
学生向けに割引されているはずの定期券が、同じ経路で鉄道2社で、

ひと月20,820円。

片道の電車賃860円で割ると24.2回分だから、
毎週三回通ったとして、やっと普通の運賃と釣り合う。

だから、定期のお得感が出るのは、週四回以上通わなければならない。
しかも、実際は、その間に回数券を使ったりするから、定期券は買ったが最後、毎日使わなければもとが取れない程度の値引額だ。
おかしな話。


高額料金へのささやかな抵抗として、品川=柏で自転車通学を試みている。
家から大学まで、片道三時間。
小休止込みで。
国道15号で都内を北上して、国道6号で柏を目指し、折れて国道16号で柏の葉に着く。


問題は。
千葉の国道は、歩道がないに等しいほど狭い。
車道は片側二車線だが路肩がない。

都市計画では、自転車と電柱と歩道橋と広告物と・・・は存在しないことになっているのだろう。
計画では存在しないはずだったあれこれが、狭い歩道を取り合って、あふれたあれこれが、車道で危ない目にあっている。
特に、大型トラックの運転手に品の悪い人がいたりすると、自転車は社会の底辺の屈辱を味わうことになる。


でも、自転車にもいいことはありますよ。
お金が掛からないし、肌が綺麗になる。
都内であれば電車より速いこともあるし。

この場合、柏まで行って、電車より余計にかかる一時間はどう考えるか。
1、交通費が浮く。
自転車によってかかる費用=燃料費(コーラ)を差し引いても800円くらい余る。
時給換算すると、自転車に乗っているだけでアルバイトした気分になれる。


2、自分の肌を堪能する。
新陳代謝が盛んになるせいか、肌がなめらかになる。
といってもこれで嬉しいのは自分一人だが、不健康な人が健康になっても周りは迷惑しないだろう。
足がむきむきになるのも頼もしい。


そんな、せせこましい事を考えながら、三時間こぎ続けております。
自転車の市民権が向上しないかしら。

自転車通学の直接の原因は、僕は定期を買うお金がなかったからですが、
「自転車ツーキニスト」なるものを提唱している人もいらっしゃるのです。
僕の読んだやつは絶版になっちゃったみたいですが。


「住みこみ」

戸田晃という人が、自分の家の改修を写真や文に書き留めたもの。

今あるものをどう使い込んでいくか、使い込むとこんなに味が出る、なんてことを、子どもとの日常なぞを織り交ぜながら紹介してくれる。

著者は、建築家なのだそうですが。
・芸大の美術科を五年間浪人した強者。
・放浪癖がある。
・ガンジス川の、全てが混沌の空間に、自分の「価値観がシャッフルされてしまった」。
こういうところに憧れる。

僕がヨーロッパ留学中に渇望したことは、おそらくこのガンジス川の光景だと思う。
結局、異国の地にありながら、見慣れた先進国の見慣れた商業空間ばかりを見て帰って来てしまった。
ローマ時代の廃墟も、観光地になればテーマパークかも知れないし。

環境負荷だとかエコだとか、大義名分にはふれていないけれども、日常を大切に生きることの心地よさと幸福感に、とても説得力がある。
衝動買いはお金を使うことに快感があるわけで、「もの」そのものによる満足感というのは、苦労して使い込んで自分の一部に近づけていく道程に生まれるのだと思う。

偶然手に取った本に、出会いがあったのがうれしい。


ちなみに、戸田晃さんのwebサイトはこちら

他人の情事

他人の情事に、何度か出くわしたことがある。
はからずも、だ。
回数にして、たぶん、両手に収まるくらいの数。

直接その場に居合わせたり、痕跡だったり。
最中の当事者も、赤の他人だったり、知り合いだったり。
雑魚寝の安宿で出くわしたことが多かった。
全ての場合に共通だったのは、僕は気づいてはいない、とされている、もしくはそう望まれている、ということだった。
「狸寝入り」という技を覚えておいて良かった。

文化によって、公共の場で許されるスキンシップの度合いは違って来るのだろう。
公然とキスをすることは日本では許されないが、パリなら素敵な光景、ということになる。
ここで僕の話しているのは、情事そのものだが、行為をオープンにしている文化はあるのだろうか。
安部公房の「砂の女」のクライマックスのひとつに、住民がしきりに男女に行為を催促する場面があったと思う。そのあとどうしたか忘れたけれども。

日本は、本音と建前で持っている。
情事なんて、家庭や学校では存在しないものとして扱われているようにも思う。
じゃあせめて、隠れてやってくれよ。

2009年6月18日木曜日

7月5日(日)

お土産の効果

帰国にあたって、頭を悩ましたのがお土産。
つまらないものにお金を払いたくはない。
かといって、目上の方に、小便小僧のコルク抜きを差し出すには勇気がいる。
(小僧の水流の部分がコルクに刺さる渦巻になっているもの)
ピエールマルコリーニは日本でも買える。
(結局買いました)

不登校後の初登校は緊張に満ち満ちていました。
柏の院生室にお茶を置いておくので、飲みに来て僕をかまってください。


留学中の設計演習はこんな感じでした。

この前素足で歩いたのは

古道具屋と骨董屋は違うんだそうです。
骨董品は、品物の付加価値に重きを置く、古道具屋は、道具としての品物そのものに重きを置く、という理解でいいのだろうか。
前者が運気の上がる壺を扱い、後者は梅干しを漬ける甕(かめ)を扱うんじゃないかと思う。
だとすると、「はてなの茶碗」はどちらに持って行ったら売れるのかしら。

この小説は古道具屋の話でした。
変哲もないけど使い込まれて愛着の湧いてしまった品々と、同じようにぱっとさえないけどどことなく趣きのある人々の日々のやりとりが書かれています。

川上弘美の本の、何が気に入っているのか、説明する言葉がなかったんですが、この本の解説を書いた方の意見では、「びっくり文学」なのだと言います。
「びっくり」というのは、「無防備の性感帯」で説明できると解説には書いてあります。
素足の感触のような、気負わない観察眼が共感を呼んで、ひいては読み手の日常をもほぐしてくれるのではないかと思う。
下宿のおばさんを俗物と睨み世の行く末を憂える類いの鋭い視線に晒されずに小説が読めるというのがありがたいのだと思う。
なんか画数が多い。

2009年6月15日月曜日

依存したい


落語家の映画を見たのですが、友人が言うにはその脚本を書いたのがこの本の著者だとのことです。
酒豪なのだそうです。それで読みたくなった。

自らを死に導くと分かりながら、なお酒を絶たない、だめな人が主人公。
インテリかつアル中の、この主人公と、剛胆な主治医のやりとりがメインディッシュだと思います。

アルコールにしても麻薬にしても、中毒の本質は、依存にあるらしい。依存は、生きる根底をも問うらしい。
(ベルギーで皆が吸っていた大麻は中毒性がないらしい。)
表現や筋書きにしっくり来ない部分もあります。それでも、読み手が「真っ青な青年」であればあるほど、どぎつい言葉がひょこひょこ出て来て、スタミナ丼を食べている気分になります。
疲れた時のドリンク剤になるのではと思う。


気に入った台詞をひとつ。

「(死人は)思い出になって人を支配しようとしているんだわ」

2009年6月13日土曜日

冗談の場合

現実世界に帰国しました。
今後ともよろしくお願いします。




ブリュッセルの刺すような青空と灰色の霧雨もいいけど、白けた日本の梅雨模様を眺めながら折り畳み傘を鞄に出し入れするのも、悪くないと思う。
自分の国をしばらく離れてから帰国すると、それもカルチャーショックを起こすのだとベルギーに住む日本人の人から聞きました。
当たり前だったいろいろなものが珍しい。

金欠に付き、寄付ごちそう大歓迎です。


さてと。

2009年6月12日金曜日

「欲情の作法」



本屋さんでは、平積みの本を盗み見ることにしてます。
ふと立ち読みしました。

男性を一匹の精子に例えるところから始まって、女性の口説き方が語られて行きます。
下手な鉄砲よろしく数を撃て、とのこと。
まあ、下世話なんだけどさ。
題名がいいじゃない。

絶望という症状





「うつ病をなおす」
精神病の権威の先生が書かれた本だそうです。

いくつか収穫がありました。


・「絶望」は、症状から来るものであること。

・自然経過で治るものであること。治療は、その経過を促進して、早く改善させようとするものであること。

・思考の順序に偏りのある場合が多いことと、そのほぐし方があること。

・休むことが回復を促すこと。


うつ病は、症状として絶望を感じるのであって、実際に自分が絶望的な袋小路に陥ったのではない、という点が理解できるだけで、心の持ちようが楽になるかもしれません。

また、時間の経過によって治るものであるということは、この症状=絶望がいつか消えていくという希望になります。

うつ病にかかりやすい、決まったパターンの思考回路があるそうです。自分について、一見的確な自己批判をしているようで、その実はある否定的な一面からしか見ようとしないことで、より自分を追い詰めていくのだそうです。物の見方を広げる訓練というのがあるそうです。

うつ病というのはいわばガス欠の車であって、息抜きに何かしようとしてはいけないらしい。休息に専念することが、回復への近道だと書いてあります。


分かりやすく丁寧な入門書が、疲れた時の処方箋になるかもしれません。
努力とか根性とかの精神論でないのも、悲観や憐憫でなくただ事実であるのも、気持ち良い。


ex-同居人にならって、まじめにブログを更新して行こうと思います。

2009年5月21日木曜日

ナポリのエスプレッソ

ローマ、ナポリとイタリアに行ってきました。
エスプレッソは南に行くほど濃くなるのだと教わる。

ナポリ、駅前広場にあるホテル。
「サヨナラ」の名前は偶然か事故か。

洗濯物。
基本的にナポリは高層で道が狭い。
汚い、人が多い、エスプレッソがうまい。

左の電車がかわいい。
ブリキのおもちゃみたい。

歩きつつ、DJか。
横断禁止か何かの標識。

ワニが物思いに耽る。

2009年5月7日木曜日

日本の味


ブリュッセルの日本食スーパーで同居人が買ってきましたのでいただきました。

2009年5月4日月曜日

おさらい会


ブリュッセルでおさらい会をします。
一緒にお稽古していた女の子がブルグミュラーを弾いてくれます。
日本人だったりベルギー人だったりの子どもたちが何人か聞いてくれるらしい。
よければあなたもどうぞ。


詳しくは連絡ください。

2009年4月23日木曜日

引きこもる

建て前をあちこちに張り巡らしていたら迷路のようになってしまいましたので、しばらく整理していました。

なんとかいう法則の言うとおり、閑居は難しいということが分かった。
回っていてこその独楽であり、その連続のなかに存在があるらしい。
なので、とりあえずまたブログを書こうと思う。

ままならない事、について話すのは楽しい。
m、m、n、と並んでいる子音の響きも楽しい。それを発音する口の動きも楽しい。

ブリュッセルで友人の人生譚に耳を傾けながら、自分の夢、焦り、弱み、魅力を吟味する。
人を通して、初めて自分が見える。

「自分探し」という言葉は嘘だと、何かで読んだ。
初めから、どこかにあるわけではない。
かき集めて練り上げるのが、この時期だという。

三十までには立とうと思う。
まだ六年もある。

2009年2月16日月曜日

Bruder Klaus Kapelle ズントー

以下、Bruder Klaus Kapelleに置かれているドイツ語のパンフレットを訳したものです。
英語版もなかったので、訳したら便利かと思って載せてみました。
誤訳はご容赦。ご斧正を乞う。

「ヴァッヘンドルフの草原に建てられたこの礼拝堂は、2007年3月に祝福を与えられ、偉大なる神と大地のために、聖ニコラス・フォン・フリュエに捧げられた。
ニコラス・フォン・フリュエは、スイスのオプヴァルデン州で一家の主として農業、市参事会員、判事などを務めたあと、フリュエリの谷間に隠遁をする。
この隠遁中に彼は神秘主義者ブルーダー・クラウスとして助言者、平和活動家となる。

そして、彼のために、シードヴァイラー一家は、この礼拝堂を、自身の土地に築き、この善き、満ち足りた人生に捧げた。

112本のトウヒの材木が室内空間を形作った。
この木材はバドミュンスターアイフェルで伐採されたもので、まず型枠の上にテント状に組み上げられた。
この木製テントの上に、徐々に50cmずつコンクリートを固めて行くことで礼拝堂の内壁が形作られている。このコンクリートの層を積み上げて12mまで立ち上げるのに計24日間の労働が費やされた。
このコンクリートはその場で調合された。川砂利と赤茶色の砂、白いセメントで出来ている。
2005年の10月から始まって、2006年まで作業は行われた。2006年秋に、コンクリートで覆われた木製テントの内側を三週間炭焼きにした。木材を乾かし、コンクリートから剥がして解体しやすくするためだ。
床は錫と鉛で出来ている。その場でるつぼに入れて溶かされ、手作業でさじによって床に塗られた。
壁には、真鍮の鋳物で作られた丸いシンボルがある。ブルーダー・クラウスが隠遁していた庵に、彼が飾っていた瞑想のシンボルになぞらえて作られている。
床には、スイスの彫刻家ハンス・ヨゼフソンによるブロンズの半身像がそそり立っている。
この像は、歴史的に有名なブルーダー・クラウスの絵画に似せられている。また、中には聖遺物がはめ込まれている。
壁を貫通した穴を350個の、人の手で吹いて作られたガラスの栓が塞いでいる。この穴は、コンクリートを流し込んで固めるあいだに、内側と外側の木の型枠を結びつけておくのに必要だったものだ。
この礼拝堂は、「ニコラス・フォン・フリュエの信仰の地」基金が投入された。
この基金の資産と寄付によって、例えばろうそくの購入、建物の維持管理、ブルーダー・クラウスにまつわる平和活動の出版物の発行ならびにインドでの救援活動に使われた。」

(以下、ヘルマン・ヨゼフとトルーデル・シャイドヴァイラーによる建設関係者への謝辞)



写真、道程は以前の記事に載せてあります。
コチラ

あと、クラウスについてはここに書いてありました。

2009年2月14日土曜日

ヨーロッパ旅行計画

あくまで備忘録ですが。

◆宿泊
hostelworld
安宿を中心に大量に情報が載っているので、比較に便利。
利用者のレビューが載っているのが参考になる。
都市によっては情報が少ないこともあるので注意。
逐一、予約料を取られるので、たくさん予約する場合は先に会員料金を払ってしまうと得。
日本語表示も出来るが片言でわけわかんないので英語の方が安心感が増すと思う。
CouchSurfing
まだ使ったことはないが、部屋を貸してくれる人が見つかるサイト。
パリ旅行をした友達に聞きました。
The Hospitality Club

おなじ友人から聞いたもの。

◆長距離交通
□鉄道
ドイツ国鉄DB
路線検索あり。英語あり。ユーロで料金が分かる。一月くらい前に買うと、格安料金がある。
オーストリア国鉄ÖBB
路線検索あり。英語あり。
イタリア国鉄Trenitalia
イタリアの新幹線はなぜか他のウェブの路線検索ではひっかからないので、こちらをつかう。
ユーレイルパス
乗り放題のパスが買える。種類は色々だが賢く使わないと意外と高い。
Euro Railways
ドイツ国鉄で出てこない値段はこちらでおおよその見当をつける。

□バス
Eurolines
長距離バス。夜行バスなど。
空いていて、一人2座席使えるので、予想より快適。
お客さんは怖そうな人が多いが特に心配はない。
直前でもチケットが安い。乗り放題パスもあるがそんなに乗るもんでもない。
出発する国によって予約が出来たり出来なかったり。

□飛行機
Ryan Air

恐怖の格安航空会社。予定より早く到着すると機内にファンファーレが鳴る。
ヨーロッパ内の移動に使う。こちらも早めに買うとタダの航空券が買えたりする。
Air France
なぜかベルギーのページから買った方が日本語より二、三割安い。若者料金がありがたい。

◆通貨レート
Reuters
最近ユーロが安いので嬉しい。

◆見所探し
みんなで作る世界遺産ガイド
なぜか検索で良く引っかかるので。
五十嵐太郎写真集
建築巡りは思いのほか魅力的です。



旅行は情報戦だと思う。

2009年2月6日金曜日

まじハンパねえボール

友人の弟君が、テニスボールを持ってやって来た。
彼は今、高校生だ。


足ツボのマッサージに使うのだそうだ。
知らなかったが、テニスボールというのは高級品は真空状態で売られているらしい。隔離された空間に閉じ込められていた深窓の令嬢が、足に踏まれるために再び1気圧に戻される。
ボールの心境やいかに。

立ち上がって片足ずつ、土踏まずを中心に、普段地面に着かない辺りを碁盤の目に九等分してそれぞれでボールを踏む。
この足ツボマッサージを続けると、足の裏全体で地面をつかめるようになりゴルフのコンペで優勝できるらしい。

僕にも発見があった。
ヨーロッパは下足生活だから、裸の足の裏の感覚を忘れかけている。痛い。
ところが実践後に散歩に出ると、具合がいい。それまで足の内側の筋肉を普段使っていなかったことに気づかされた。
歩く時に、外側で地面を踏む癖がついていたようだ。そういえば靴の減り方も偏っている。
内側の、膝のあたりに心地よい緊張感が出て、心無しか真っすぐ滑らかに歩けるようになったように思う。

まじやべえ。
ボールも望外の出世かもしれない。

アーヘンの大聖堂




アーヘンの中心部にある大聖堂。
八角形を中心としたプラン。

2009年2月3日火曜日

ケルン ズントー



俗塵を離れた名匠のような存在、ピーター・ズントー。
上の作品はケルンの旧市街地にある、教会の廃墟を修復した美術館、KOLUMBA。

下二枚は、田舎町の畑の真ん中にある礼拝堂。ケルンの観光局で教えてもらった。
ケルンから半日費やして行く価値があります。
Bruder Klaus Feldkapelle, Wachendorf
月曜閉館
夏期10:00-17:00
冬期10:00-1600
Köln駅から快速に乗って、Mechernich駅下車。
タクシーで礼拝堂の名前を見せて連れて行ってもらう。
片道20ユーロくらい。

マウルブロン修道院



シュトゥットガルトから電車とバスで1時間ほど。
修道院の他に、いくつか建物が残っている。
石造建築の底冷え。

Kloster Maulbronn
Muehlackerからバス700番

シュトゥットガルト


ベンツ博物館。
新旧のベンツが乗り物の歴史と折り重なって展示されている。
外観の金属の質感がいい。















モダニズム住宅の団地。
有名どころが一通り揃っている。
ただ、爆撃で半壊し取り壊しになったものも多い。
Weissenhofsiedlung Stuttgart

ヴァイル ヴィトラ家具工場

バーゼルからバスで数十分、ドイツに国境をまたいだところにあるヴァイルという街。
ヴィトラという家具メーカーの工場がある。
現代建築の名手たちの建築作品が密集している。火事で再建する際に、今のような計画が立ち上がったとのこと。
早わかり現代建築一覧。
ガイドツアーのみでの見学だが説明もしっかりしていて、お得。


魔女ザハ・ハディドの処女作。
壁やら天上やらななめになっていて、気持ち悪い。







建設中の展示館。
MVRDVかと思った。H&M設計。
ちなみに、SANAA設計の工場も建設中とのこと。丸いプラン。






フラー・ドーム
コンサートも行われるらしい。
音響がいい印象は受けなかった。






我らが世界のANDO。
ガイドさんの日本人向けリップサービス付き解説もあってか、この敷地で一番しっくりと来た建物。