2011年2月23日水曜日

ワセオケ笛OBOGおさらい会

例によって、おおやけの演奏会じゃないんだけど、宣伝せよ、との主催者の命なので、以下のテンプレートの通りです。


僕も半分部外者だけど、厚かましいので余興までやることになっている次第。



===もらったテンプレ===

◆ワセオケフルートパートOBOGおさらい会2.26
♪日時
2011年2月26日(土)
開場12:50
開演13:10
終演15:40予定
♪場所
スタジオ・ヴィルトゥオージ
(新大久保)
http://blog.livedoor.jp/virtuosi/

==============

高名な先生も顔を出してくださるし、80席も客席があるそうなので、入りにくいでしょうが皆さん来てください。
当然、入場無料だと思うけど、個人的には菓子折りなど甘いものは好物です。


ちなみに、地図はこちら

スタジオのウェブサイトには大久保駅、新大久保駅どちらからも徒歩5分、とあるけれども不動産のチラシといっしょで、感覚的には多分、もうちょっと辛抱が必要。

2011年2月12日土曜日

「指揮者の仕事術」

実はピアノを弾くのが好きで、それを多分に鼻にかけるところがあるのだけれど、指揮をやっている先輩や友人が身近にいないというのは、まあ今の自分の限界をあらわしているのかもしれない。

ヴァイオリンとかフルートとかピアノとか、唯我独尊の楽器というのは色々あるけれど、指揮者はその上に君臨する。
しかも、楽器は一人でも続けられるけれど、指揮をやっていますといっても、指揮者は自分で音を出すわけじゃないから、アマオケなり吹奏楽なり何らかの楽団と接点がない人というのは少ないだろうと思うので、「指揮者」である、ということは一つのステータスだと思う。

もっとも、「アームチェアコンダクター」という呼称もあるくらいだから、エア・指揮者というのも、ちゃんと社会的に認知されてはいると思うが、それはそれとして。


そんなわけで指揮者の事情が良く分からないので、テレビを見ても演奏会を聴いても、なぜ彼らがあそこまで熱心に棒を振るのか、無知だったのだけれど、この本を紹介してもらったので、勉強してみた。
例によって感想文をつづる。




指揮者の使う笑い話の持ちネタの中でも「人生を棒に振る」人々というのは、かなりポピュラーな様子。
とにかく、音を出すために棒を振る人々だと言える。


指揮者は、ライヴの演奏会でこそ本領が発揮される。
不測の事態に備えているらしい。

オペラの本番なんかは、指揮者が何人もいるらしい。
舞台の死角に影武者がいて、歌手のど忘れを回収しているとのこと。

CDの録音に慣れ親しんだ批評家は、生演奏の「ミス」について辛辣だそうだけれど、演奏会とは、そもそもファインプレーの連続じゃなかろうか。
ホルンのソロもすごいし弦楽器のアンサンブルも真似できない。
できて当たり前という厳しい意見もいいが、一段飛んで思うに、プロ野球と同じように、飲み屋でビール片手に楽しめればいいと思った。


文体は、「ですます調」で一貫して書かれている。
学部のとき大学の先生が、なにかの本を評して、「『ですます調』がわずらわしいですが良い本です」という言い方をしていたけれど、たしかに大量の「ですます調」というのは読みづらい。
つまり、語尾が伸びた分、よけいに目を動かさなきゃならないから時間がかかる。

例えば、こうなる。

「きっと茄子なのではないかと考えられるということが言えるのではないでしょうか。」
「きっと茄子だ。」

読みやすさはさておき、敷居は低く、かつ読み応え十分な新書本だと思う。
知らないうちにグレゴリオ聖歌から調律法からリズム感まで会得できる。

楽曲の解説もいくつかあって、主に、

「んジャジャジャジャーン」
「んあ、んあ、んあ」
「お風呂おいで」

などが登場し、他にワーグナーの「ローティーンらしい物騒な話」が取り上げられている。
よほど関心がないと何度聞いても頭に入らないので、噛み砕いてくれてうれしい。


書き手ではなく売り手の意志だと思うけど、「あなたの仕事にも役に立ちます」という前ふりは、それは読み手が自分で判断すればいいことだし、その本を読んでいる時点で読み手は既にそういう期待を持っているので、前置きでもう一度読ませるのは蛇足じゃないかと思う。
売り手の趣味なら帯にでも書いておいてくれればいいんじゃないか。

第一、自分の仕事を効率的に進めるために「スキルアップ」に努めようというスローガンは建前であって、とどこおりなく月給が振り込まれれば文句がないというのが、書籍の購買層の大半を占めるんじゃないかと思う。
そんなわけで、内容に比して「仕事術」という軽いタイトルは損をしていると思うけれど、どう変えたらいいかはまだ思いつかない。