2010年2月2日火曜日

「うずまき猫のみつけかた」

村上春樹、新潮文庫、平成十一年

 とくに早稲田の文学部生にとって、「村上春樹」は、たぶん建築の学生でいう「安藤忠雄」に近い。
軽々しく好きだというと、笑われそうだけど、ちゃんと読んでおかないと、また笑われる。
というと、もっともらしく聞こえる。
実際は知らない。


 友人が貸してくれたので、エッセイを読んでみました。
この本は、帯に書いてあったけど、「小確幸」を見つける毎日を、さらさらと書いたものと思う。
アメリカのボストンに住んでいる時の話が中心らしい。
文中にカタカナ語とヨコ文字の作家が多い。
例えば手持ちぶさたで、気のきいたものが読みたいときで、講談社学術文庫とか読みたくないときにちょうど良いと思う。


 個人的には、村上夫人による写真が、たいそういい。
大平正芳に似ている(誰だか分からなかったけど、かつての総理大臣らしい。)猫の写真が特にいい。
僕の交友関係で、猫好きが3人思い浮かんだ。
2人は熱狂的な愛好家で、1人はむっつりである。

 じつは、僕は猫とコミュニケーションがとれない。
自分が猫系の行動を取る(自分勝手な)せいで、それに付き合って遊んでくれる犬の方が僕には合うらしい。


 本の出版年はなんとなく西暦な気がしていたけど、新潮文庫は年号で書かれているのを初めて知った。




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