2010年1月18日月曜日

「アンサンブル自由が丘」

演奏会に行くのは好きではないけど、最近アマチュアの音楽会に行くことが多い。
プロの演奏家が、経歴について伝説の量産と思い出の美化に勤しむ一方で、アマチュアに出来るのはせいぜい腕とはったりと思い込みを磨くことである。
玄人と素人はだから実際、日常の努力の大変さに相違はなく、聴衆への感動の提供という点で上下がないと考える。
なんか最近、漢字が多い。

アマチュア弦楽合奏団「アンサンブル自由が丘」の演奏会を聞きに行った。
関係者じゃないし、人の演奏について批評するのはおこがましいが、物忘れ予防に書いておく。

昨日の合奏団は、プロのヴァイオリニストを指揮者に戴いて、私学の学生オーケストラの首席クラスの奏者が集まって結成されているらしい。
しかも「自由が丘」という地名が醸し出すように、どこか上品な暮らしぶりを想像させる演奏者の面々である。

一人一人の技術はたしかに精鋭だった。
しかも邪推ながら、社会人オケより若いせいか独りよがりな演奏が少ない分、まとまりがあり、演奏の印象は良かった。
その気合いを感じ取ってか、お客さんも満員御礼で、満喫して帰ったように見える。

メインディッシュのチャイコフスキーのセレナーデはCMで使われるほど名曲らしいんだけど、1楽章の冒頭から何度か繰り返される例の部分が、この曲の他の部分と組み合わせが悪いような気がしていた。曲の流れとしてちぐはぐな気がしていた。
今回じっくり聞いて、終楽章の最後の盛り上がりのところでああいう風に折り重なって発展して行くのか、と発見した。
なんとなく、このチャイコフスキーが演奏も一番気持ち良さそうに聞こえた。

人が楽しそうに弾いている姿を見ると、ずるいちょっと交代しろ、と思う。
弦楽器が弾けたら良かったんだけど、チェンバロとかで呼んでもらえないものか。

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