2009年7月26日日曜日

明治学院大学


TOEICを受けようと思って、はじめて明治学院大学に入った。
かっこいいじゃないか。
校門から続く右手の銀杏の並木がたいそう存在感がある。
洋館やら教会やらが点在している。
都心の一等地なのに。


本館は、内井昭三の設計だと思う。
本部棟の周りの回廊が夏の日差しを遮って、そこにうまい具合にベンチがある。
コンクリートの意匠も楽しい。
白い百日紅の花が涼しい。こんなキャンパスで勉強してみたい。
講義をさぼって中庭でくだらない本を読んだら最高だと思う。


TOEICの結果は、悪くない感触。
高学歴で、留学経験もあります。
誰か、雇ってください。

歌舞伎座で歌舞伎

娯楽も、「地産地消」が「eco」なんじゃないかと思って、歌舞伎を見に行った。
不勉強で、生まれて初めて見た。

築地の歌舞伎座は来年、建替えらしい。
予想図を見たらあんまりだったけど。

演目は、泉鏡花による「天守物語」
「幕見」という嬉しいチケットがあって、千円くらいで一つの演目が見られる。
学割もありがたい。
早く行けば椅子に座れたらしい。
二時間、立ち見だった。
そういえば、ワーグナーの時は四時間立ち見をさせられた。
立ってでも、という貧乏学生に格安で見せてくれることに、感謝。
四階だかの一番後ろで、多少舞台の声が聞き取りにくかったのは、残念だった。
一等席で聞くために、お給料をもらって働くことにする。


今回の歌舞伎は、FFよりはドラクエに近いと思う。
圧倒的な世界観に巻き込まれるというよりは、限られた要素に想像力をかきたてられる感じ。
斜に構えた学生ながら、役者の仕草や節回しはあらがいがたい魅力があって。

インターンで日本に住んでいるパリジェンヌの学生と仲良くお酒が飲めたのは僥倖。
有楽町の赤提灯が好評だった。


ところで、築地には「ぐんまちゃん家」があるのを、ぐんまくんと見つけた。

宮島の鳥居と鹿

写真だけ。
日食が薄曇りの中に見えました。



宮島の鳥居。

謎のスローガン。
合掌について無知だった。


鹿が事務所に来た。

2009年7月17日金曜日

「仕事道楽」



スタジオジブリのプロデューサーの方が書いた本。
しばらくぶりに読み返してみた。

「ネコのバスなんて出してられないですよ、あんなもん出したら文芸作品じゃない」
なんて、宮崎駿ご本人が製作段階で逡巡してたらしい。

こんな面白い本を教えてください。

2009年7月13日月曜日

静かになった

友人が昔、僕のノートパソコンを熱源と称していたように思う。
暖房器具としても使えるらしい。
確かに、低温火傷どころか、ゆで卵ぐらいできるかもしれない。

卒論を書く時に買ったので、今年の夏で3年。
すこし働いてもらうと、すぐにうなりを上げるまでに大胆になった。
冷却ファンの調子が悪いらしい。
よくよく考えれば、物理的に回転しているわけだから、油も欲しかろうしホコリも積もろうというもの。

三周年の感謝をこめて、一念発起、分解して掃除をしてみた。

静かになった。

喜び勇んでブログにしようと思った。
だが無念にも、俳句に託すほか、この静けさを文字で伝える術が思いつかない。

お世話になったサイトの紹介をして、お礼にかえたいと思うのだが、
お礼なのか迷惑なのか。
感謝。

http://mac.ascii24.com/mac/review/portable/2006/03/15/print/661126.html

http://isi.kicks-ass.net:8080/isi/bakilog-2.0/macbook-pro-fan/view

2009年7月8日水曜日

手近な楽しみ

住んでいる場所を人に伝えると、「競馬場の近くでしょ」と必ず言われるんだが実は未だに見たことがない。
品川区に住んで7年目なのに、そういえば落ち着く喫茶店の一つも知らない。
半径2kmくらいで日々穏やかに生活できないものかと思い至った。

手始めに。
しながわ水族館に行ってみた。

展示の始まりは、東京湾の魚たち。
お台場だか川崎だかの、謎のウォーターフロントのハリボテが水槽の背景になっているあたりが水族館の妙なやる気を感じさせる。
泳いでる連中はだいたい銀色やら灰色やらで、全然色気がないのに、かわいい。
「江戸っ魚」というらしい。

ここから始まって熱帯魚やらクラゲやらサメやら、見飽きない手合いがうようよいる。

口がひねくれたやつやら、目つきの悪いやつやら、彼らにどうしても人間を重ねたくなる。
魚の仕草にあわせてセリフをかぶせる、という声優ごっこが楽しめる。

2009年7月6日月曜日

昨日の収穫

昨日は高崎で発表会でした。
一年ぶりの舞台での独奏は、無闇な緊張を強いる。
堂々たる小学生たちに並んで一人震える24歳という図はいまいち頼りない。


曲目は、ラヴェルの「水の戯れ」。
ふつう、ある曲について練習を続けて行くと、旋律やら和音やらが肌に馴染んでくるものですが、この曲は本番までよく分からなかった。
舞台で最後の和音を弾いた時に、もう一回、弾いてもいいなと思ったのが、成果と信じたい。
(ベーゼンドルファーだったので、最低音のAでお茶を濁して書かれたといわれている音をGisで弾くとか、小賢しい道楽もしてみた。)


ひょっこり高校時代の親友が聞きに来てくれました。
これほど嬉しいことは、めったにない。


→7月5日(日)

2009年7月2日木曜日

梅雨の庭木

左下、桃。
左上、杉。
右上、木蓮。
右下の隅っこ、柿の木。

「豊かさとは何か」

「いったい、なぜ、経済大国なのに私たちは豊かではないのだろうか。」
という問いを、いくつかの切り口から分析しています。
社会保障の仕組みは充分に頼れる存在になっているか、
労働時間が長過ぎはしないか、自由時間は足りているか。
住環境は生活を楽しむ上で魅力的な空間か、
などのトピックを、西ドイツと対比しながら、あちこちの資料で説明してくれます。

共同で所有する、という感覚と、何もない時間を楽しむ、という感覚が、今の生活に馴染まないのが問題なのだろうと思います。
老後の不安から現在を犠牲に貯蓄に励む、家に帰っても居場所がないので休日も働く、と、悲観的な生活像が描かれていました。
自由時間の長さと住環境の質は比例関係にあるそうです。
なるほど。

先輩曰く、「お金がもっと欲しいと思っているうちは相対的に貧乏ですよ」とのこと。
時給900円の身の上を思えばあまり悟りも開けないのだが。

同居人のつくった男の手料理に居候の買って来たワインを開けながら、ろうそくに火を灯して
夜風を楽しむのも、欲張りな生き方ではあると思う。